窓枠を越えなくても、音は届く。

「その猫の名前『さぶ』っていうの?」

「あ、うん。『寒い』に反応したから……」

「ふはっ!」

その言葉で葉乃が吹き出して笑い出し、お腹を抱えて笑い転げている。

ケタケタと笑い続けて、若干呼吸まで乱れている。

放課後の生徒があまり通らないこの場所では葉乃の笑い声が響き渡っていた。

「そんなに笑う!?」

「だって面白すぎて……!」

「だからって笑いすぎっ!」

満足するまで笑い続けた葉乃は、笑いすぎて目に溜まった涙を拭いながら顔をあげる。

笑いすぎで顔も赤く染まっている。