窓枠を越えなくても、音は届く。

さぶはいつも通り私が部室を出ても気にもせず、雨が降っているのに窓の前の軒下で丸まっていた。

大学の一階で休憩出来る場所を言い換えれば、きっと西側にある休憩スペースのことだろう。

にしても、毎回ヒントがほぼ答えなのも気になる。

メモ帳の問題の内容は関係ないのだろうか。

ということは、必要なのは答えだけ?

うーん、意味が分からない。
 
そんなことを考えながら休憩スペースに足を進める。休憩スペースには一人の女子生徒がいた。

「え、何でここに葉乃(はの)がいるの!?」

私の声に女子生徒が振り返る。

「美花こそ変わった場所で会うね。私は家族からメッセージが来てたから、ここで返してただけ」

葉乃は私がいつも大学で一緒に過ごしている友達で、学部も一緒なので取っている授業もほぼ一緒。

今日も放課後まで基本的に葉乃とずっと一緒にいた。