【不定期更新】甘すぎる溺愛は、美しい花の隣で。

その日の店じまいは、いつも通り午後七時。

「澪花さん、このあと時間ありますか? 一緒に夕飯でも食べに行きません?」

「え……?」

空雅くんにそんなことを言われるのは初めてだった。

仕事が終われば自然に解散、ただの店主と従業員なのだから当たり前のことである。

しかし、すぐに私はあることを思い出した。

「そういえば、空雅くんの歓迎会をしようって前に提案した時は、空雅くんが用事があって行けなかったもんね……! 今日、歓迎会にしよっか。二人だから大人数の予約も要らないし、どこか良いお店を調べてみるね」

私は控え室にスマホを取りに向かって、予約なしでも入れそうな少し豪華めなレストランを探す。

「空雅くんは何か好きな食べ物ある? イタリアンとか、フレンチとかだけでも教えてもらえると……」

「澪花さんと一緒なら、何を食べても美味しいですよ」

「そういうのいいから」

「本当なんですけど」

空雅くんはそう言いながら、私のスマホを覗いて一緒に歓迎会の場所を探してくれる。