【不定期更新】甘すぎる溺愛は、美しい花の隣で。

その時、店のドアが開いて、また次のお客様が入ってくる。

「すみません、店の前のお花って……」

私がレジを任せている空雅くんと目を合わせると、空雅くんが「こちらは任せて下さい」と伝えるように小さく頷いた。

だから、私はそのまま入ってきたお客様の対応に回る。

空雅くんがこの店に来て、二ヶ月。

二人で店を回していくことにも慣れてきていた。

そのことに安堵しつつ、どこか言葉に出来ない寂しさを抱えている自分が嫌になるのだ。

お客様の対応のためにお店から出ると、ビュウっと暖かな春の風が吹いている。

春は新しい出会いの季節、新しい変化の季節。

今日の夜、私はそのことをまた一段と実感することになる。