店を出る頃には、時計の針は既に夜の十時を超えていた。
春の夜風は、日中の柔らかくて暖かな風とは少し違って、冷たさも含んでいる。
太陽の沈んだ街を、沢山の並んだビルのライトが代わりに照らしている。
それでも、日中の太陽はやはり比べ物にならないほど明るくて、やっぱり夜は夜だなぁとかどうでも良いことを考えてしまう。
私の家はここから近い……というか花屋の奥が家になっているので、花屋に戻れば良いのだ。
しかし、空雅くんは花屋と離れ場所に住んでいるので、ここからタクシーを拾うか電車を使わないといけないだろう。
「空雅くんは電車で帰る? それともタクシー?」
「電車ですね」
「そっか、じゃあ駅は反対方向だからここで解散だね。今日はありがとう」
「何を言っているんですか? 澪花さんを送ってから帰りますけど」
「え! 大丈夫だよ」
空雅くんは私と一瞬だけ目を合わせたかと思うと、店の方向に向かって歩き出してしまう。
春の夜風は、日中の柔らかくて暖かな風とは少し違って、冷たさも含んでいる。
太陽の沈んだ街を、沢山の並んだビルのライトが代わりに照らしている。
それでも、日中の太陽はやはり比べ物にならないほど明るくて、やっぱり夜は夜だなぁとかどうでも良いことを考えてしまう。
私の家はここから近い……というか花屋の奥が家になっているので、花屋に戻れば良いのだ。
しかし、空雅くんは花屋と離れ場所に住んでいるので、ここからタクシーを拾うか電車を使わないといけないだろう。
「空雅くんは電車で帰る? それともタクシー?」
「電車ですね」
「そっか、じゃあ駅は反対方向だからここで解散だね。今日はありがとう」
「何を言っているんですか? 澪花さんを送ってから帰りますけど」
「え! 大丈夫だよ」
空雅くんは私と一瞬だけ目を合わせたかと思うと、店の方向に向かって歩き出してしまう。



