【不定期更新】甘すぎる溺愛は、美しい花の隣で。

その中に一つ見逃していたメッセージがあった。

澪花さんの祖父からのメッセージだった。


[ウチの澪花は迷惑をかけていませんか?]


俺が澪花さんのことを迷惑に思うはずがない。

そう丁寧に返したいが、そろそろ本当に澪花さんが戻ってきてしまう。

それでも、このメッセージには今すぐに返信したくて、タンッタンッと素早く文字を打ち込んでいく。


[いえ、むしろ澪花さんにお世話になってばかりです。この機会を下さったこと、感謝しております]


スマホをバッグに片付けると同時……澪花さんは顔の火照りを誤魔化すように、頬を手で扇ぎながら戻ってくる。

その姿すら愛おしくて、目が離せない。

澪花さんは花屋の仕事を愛していて、丁寧な作業をして、お客さんと真摯に向き合って、少しでも喜んで欲しくて一生懸命頑張っている。

そして、小さな気遣いをいつも仕事に忍ばせている。

澪花さんはそんな自分の凄さに気づいていない。

どれほど自分が凄い人間かも気付かずに、俺の接客スキルを見て、自分の至らなさを感じている。

そんな澪花さんに自信を持って欲しかった。

澪花さんに澪花さんの魅力を伝えるのは全て自分でありたい、なんて醜い独占欲が湧いてしまう。

それでも、いま澪花さんの前に座っているのは自分だと思うと、心が満たされる感覚があった。