【不定期更新】甘すぎる溺愛は、美しい花の隣で。

そして、空雅くんは店員さんを呼び、シンデレラを頼んだ。

「え!」

「ん? 何ですか」

「いや、空雅くんまで頼むと思わなくて……」

「美味しいんでしょ? 俺だって飲んでみたいです、澪花さんと一緒のカクテル」

「なんか言い方が嫌なんだけど……!」

「ははっ、そうですか」

空雅くんは全く気にもしていない様子で、ノンアルカクテルが来るのを嬉しそうに待っている。

「そんなに楽しみなの? シンデレラ」

「んー、今の状況が楽しいだけじゃないですか?」

「だから、そういう言い方がっ……!」

私が反論しようとした時、空雅くんの手が私の頬に伸びてくる。

伸びてくる手がまるでスローモーションのようにも感じるのに、何故か動くことは出来なくて。

まるで氷のように固まって、手先まで動かない。

「澪花さん、頬にまつ毛ついてますよ」

空雅くんは頬に触れなかった。

頬の手前でまつ毛の場所を指さしてくれただけ。

にも関わらず、勝手に固まって、自分が恥ずかしくて堪らない。