裏切りの夜に死んだ私が、憧れの社長を救うため時をかけました〜元カレはまさかの救世主?〜

「私も健太郎さんが好きです。健太郎さんと家族になりたいです。今、食べているこの味を私のお袋の味にしたいです」

 私が言った言葉に、なぜだか彼は笑いそうになっていた。

 私の思っていた「家族」はもういない。
 今は、愛する人との「家族」を作りたい。

「アオ、世界一幸せにする」
 突然、彼に呼び捨てにされて驚いた。

 左手の薬指に触れられた感触がして、目線を落とすと指輪がはめられている。

 彼と見つめあっていたら、その時インターホンがなった。
 時計を見ると、ほぼ20時だ。

「こんな時間に誰だろう?」
 健太郎さんが不思議そうにインターホンに近づく。

「あれ、誰もいない」