One Day Limit カップル ―Birthday―

「昊くんを困らせるってことは分かってる。けど、この気持ちをズルズル引きずっていたくないの。20歳っていう区切りで、サヨナラしたいの……だからお願い!一日だけでいいから私の彼氏として、デートして、過ごしてください!!」

『……』

「そしたら、絶対諦められる。この気持ちとはお別れするから」

覚悟を決めてそう言う。

『……』

昊くんは完全に黙り込んでしまい、電話越しに気まずさが生まれる。

言わなきゃ、良かったのかも……。

今になって後悔の波が押し寄せてきた時、昊くんのいつもとは違う声がスピーカーから聞こえた。

『分かった。そこまで言うならな……明日一緒にデートするんだな』

その声は、緊張というか、真剣というか、正反対の静かで落ち着いた声。

「……ありがとう」

私は喜びも驚きも隠しきれていないその声で小さくそう言う。

スピーカーフッと小さな笑い声が聞こえる。

『明日、楽しみだな』

彼の言葉、一つ一つ、一文字一文字が、私の胸をときめかせる。

「うん、そうだね」

いつも同じように話してるけど、今日はなんだか特別な気分だ。