理王くんの甘い罠

スマホをぎゅっと抱きしめた。



「……がんばれ、理王くん……」




次の日。


鏡の前で、私は困っていた。

あれから一晩泣き散らかしていたせいですっかり目が腫れている。


う……どうしよう。前髪もそんな長くないから、隠せない……。


「何してんの」

「うわ、お兄ちゃん」


勝手に部屋に入ってきたのは2歳年上のお兄ちゃんだった。

浅羽 陸、私のバカ兄貴。


「うわじゃないよ。咲昨日ずっと泣いてただろ」

「うるさいなんで知ってんの」


丸聞こえだわボケなんていいながらデコピンをされてしまった。


ムカつく……。