理王くんの甘い罠

「……いる」


ぁ……壊れた、終わった。

そんな気がした。だって、先輩がそう言って見た人がいたの。前の方を歩いている、3年生の人だ。


ずっしり、身体に重たい何かがくっついたみたいに、色好きもときめきも褪せていく。


「……だれ、ですか」

「おんなじクラスの子」

「……」


わかってた……私を好きにはなってくれない。先輩は色んな人から好かれているから。

“好きな人たち”の括りに入れてくれたとしても、“恋人”にはしてもらえない。わかってる、わかってたけど……


あまりに残酷で、苦しくてたまらない。