理王くんの甘い罠



……昼休みの始めのチャイムがなると共に、俺“たち”の心臓はバクバクになる。


「……莉子先輩が、連れてきてくれるってさ」

「わ、わかった……」


緊張しすぎだ、俺……。

ふぅと深呼吸をして、どうにか心を鎮める。でも、だめだ。



「もうなぁに、莉子」

「いいからいいから」


廊下から聞こえる先輩の天使みたいな声で、また心臓がバックバクだ。



「アタシ、涼香と購買でお昼ご飯買ってくる」

「そ、そう?わかった」

「だから綾瀬くんとお昼先食べてて」

「ええ、いいけど……」


目の前の空いてる席に座った先輩。

手には可愛らしいお弁当箱を持っていて、可愛い。この上ないくらい、いやこの上なく可愛い。なんなんだこの人は、天使か?