理王くんの甘い罠

「……あれ?涼香ちゃん?」

「っ!!り、莉子先輩」


高橋がビクッと全身を震わせた。


“涼香ちゃん”(りょうか)というのは、久しぶりに聞いたが高橋の名前だった気がする。

自分の名前が女っぽくて嫌だから、苗字で呼んでくれとずっと頼まれていたのを今更思い出した。


いやそうだよな、俺たちの最寄りってことは、幼なじみって言ってたこの先輩の最寄り駅でもあるわけで。


「ちゃん付けしないでください」

「もう諦めた方が早いよ」

「っ〜!!」

「涼香ちゃんと……君は、最近咲に付き纏ってる後輩くんだ?」


じーっと見つめられる。付き纏ってるなんて、聞き捨てならない言い方を……。