理王くんの甘い罠

「でも、こういうのってドキドキしちゃうよね」

「えっ……」

「好きですなんて」

「そ、そうです、ね……」

「あはは、顔真っ赤だよ?可愛いね、後輩くん」

「っ……!!」


一体、この人はどれだけ俺の心臓を弄べば満足するんだ!!



「んー……私、勉強飽きたから寝てるね」

「え、は!?」

「理王くん帰る時に起こして」



そう言って先輩は机にうつ伏せて寝てしまった。


嘘、だろ……!?

1分経てば、可愛らしい寝息が聞こえてきて、先輩は「んん」なんて言いながら、顔を横に向けた。


……可愛い。


触れたくなった。先輩の柔らかそうな頬に。でも、壊れてしまいそうで……咄嗟に、やめた。


この人の一瞬も逃したくないと……俺は、今という天国を必死に頭に焼き付ける。


どうか、この時間だけは誰にも邪魔されませんように。