理王くんの甘い罠

なんと奇跡的にあっていたようだ。


「ありがとう、綾瀬くんっ!」

「っ!は、はい」



ああ、もう先輩がお嫁さんになるところまで想像ができた。

俺、この人と結婚する。


「綾瀬くんはすごいね」

「い、いやぁ……」

「私、数学ほんとに苦手なんだよねえ……」

「わかります、難しいですよね」

「うん……」


だから、俺がいっぱい教えてあげますなんて気持ちを心にしまった。


これはまだ言えないから。近いうちに、絶対に。


「……じゃあ、お礼に私もおべんきょ教えてあげるね」

「……え?」

「なんでも教えてあげる。何がいい?」

「な、っ……」


クソ、この人は何をしていてもありえないほど可愛い……。


「じゃ、じゃあ、この英語教えてください……」

「え〜?私英語はできないんだけど。なになに、読めばいいの?」

「多分……?」


適当に指差した英文。



「私は貴方を愛しています。」

「……え、」

「だってさ?随分初歩的だね」

「っ、あ、ほ、ほんとだ」

「こんなのも読めないの〜?」


くすくすと少しバカにするような笑い。ああ、びっくりした。先輩に愛してるって言われたかと思ってしまった……。