ふたつの弧が、重なるとき ~六年越しの初恋が熱を持った。不器用に重なり合うふたりの想いが、やがてひとつの場所へとたどり着くまでの甘い軌跡~【完結】

 連休の初日、私は地元の福島へと向かう新幹線の中にいた。

 窓の外を流れる景色をぼんやりと眺めながら考える。

 祥ちゃんからの連絡をこのまま待つべきか。
 それとも、もう一度私から連絡してみるべきか。

 私から連絡するなら……駅に着いたらすぐに行動を起こそう。

 そう決意を固めていた矢先、スマホが震え、祥ちゃんから電話がかかってきた。

 彼も今から福島に来るという。
 福島で会おうと、提案してくれたのだ。

 まさか、そんな展開になるなんて予想もしていなかった。

 直接話をする緊張や不安よりも、「会える」という事実にただ嬉しくなる。
 そして何より、電話越しの声が変わらず優しかったことに胸が熱くなり、思わずまた泣いてしまいそうになった。

「…………ふう」

 電話を終えてデッキから座席に戻り、ゆっくり深呼吸をして、込み上げてくる涙を必死に静めた。

『チケット取れた。一時間後の新幹線に乗るよ』

 祥ちゃんからメッセージが入り、会う場所をどうするか相談した。
 同じ中学校の出身とはいえ、学区は広く、私たちの実家はわりと距離がある。

『ちょうど間くらいで、わかりやすいところあるかな』

 やり取りをしていたら――ふと、ある場所が思い浮かんだ。
 私はそこを、祥ちゃんに提案した。