ふたつの弧が、重なるとき ~六年越しの初恋が熱を持った。不器用に重なり合うふたりの想いが、やがてひとつの約束へとたどり着くまでの甘い軌跡。~

 祥ちゃんに会う約束の日の朝。

 私は、自分の手持ちの服の中で一番誠実そうに見えて、気持ちがシャキッとする、きちんとしたワンピースを着て家を出た。

 五月に入り、日中は暑いと感じる日も増えてきたけれど、朝の空気はまだ、春の爽やかで心地よいあたたかさに満ちている。

 今日……ようやく会える。

 今の気持ちをしっかり伝えようと、心の中で何度も言葉を反芻していた。

 私が勝手に不安になってしまったのは、自分の将来が見えていない焦りがあったことや、祥ちゃんのことが大好きすぎて臆病になっていただけ。
 祥ちゃんは、何ひとつ悪くない。
 気持ちを伝えることが怖かったけど、これからは逃げずにきちんと言葉にする。

 会えない日が、こんなにも辛かった。
 だから、もう二度と距離を置いたりしたくない。

 そして……ずっと、ずっと一緒にいたいということ。