限界オタクは推しの幸せを目指したい!!

しばらく経って、ようやく整理し終わった頭で会話をする。



「私の名前は水上神酒で、水上家の長女。
 原因不明の高熱により、しばらく眠り続けていた……
 ですよね?」

「え、ええそうですが……
 先ほどもそうでしたが、まだ熱が下がりきっていないのかもしれませんね。
 ああどうしましょう、今日は蛇芭家に行かなければならないと言うのに……」



蛇芭家って確か、私達を守ってくれてる偉い一族。そして、私達の仕えている主。

……蛇芭?



「蛇芭神楽様?」

「あら、ご存知でございましたか?
 蛇芭神楽様の教育係としての、初顔合わせでございますよ」



蛇芭神楽様、八岐大蛇、妖怪……まさか!!

壁に駆け寄り、窓を開け放つ。
そこから見える景色には、蛇芭家のお屋敷もある。

“和”を基調としたその外見は、正に、前世で私が幾度となく眺めてきた、神楽様の生家。



「……『かみらぶ!』だここ!!!!!!」

「なんの話でございますか?!?!」



水上神酒、14歳。

妖怪として、大好きな推しのいる世界、『かみらぶ!』に転生してしまった様です。



「なるほど、つまり神楽様を幸せにしろと」



今世の目標、決めました。