限界オタクは推しの幸せを目指したい!!

「……ほう、儂に逆らうと?」



息がつまりそう。やっぱり当主ってことね……
あとすーごい怒ってるね!
本能が恐怖を感じる!!!!

でも、私にだって譲れないものがあるんだ!



「私は神楽様の従者でございます。
 このお方のために命を捧げる所存でございます故、
 いくら実の父親であろうとて、
 神楽様を傷つけるのであれば、
 私は貴方の敵となりましょう!」

「この小童が……!!!!
 後悔するが良い!!」

「っ!!」



当主が手に持った鞭を、私に向かって振り上げる。

まずい、当たるーー



「『そいつから、離れろ』」



後ろから、声が聞こえて、地面が、揺れた。
神楽様の発した、怒りの声に鼓動するように、地面が蠢いている。

立っていられなくて座り込めば、目の前の当主は派手に転んで動けなくなっていた。

いい気味〜……じゃなくて、神楽様は?!

この力はおそらく神楽様……と言うより、神楽様の中の『八岐大蛇』の力。大地を操り、世界を制御する、最強の力。
でも、それに対する代償は絶対に高い……!



「大丈夫ですか……っ、神楽様!!」



神楽様のいる方を振り向けば、とても苦しんでいた。

きっと力が制御できていないんだ……

すぐ駆け寄り、体を支える。



「落ち着いてくださ」

「近寄るな!!」



その声は、明確な拒絶や、恐怖からくるもので。

神楽様が私を突き飛ばして、
刃物のようなものが飛んできて、

何かが切れる音がした。