つかまえた、ちょうだい。

そして何を血迷ったのか、恥ずかしさで頭がおかしくなった私は生徒会室を飛び出した。

宮坂くんの上着を持ったまま。





そして、現在ーーーーー





「いや、だから校内でどれだけ逃げてもいつか捕まるって。だから、石山さん止まって?」

「ここで止まったら人生終わるんで! 気持ちもバレて、変態って言われるんだっ!」

「大丈夫。すでに気持ちはバレてるし、すでに変態だよ」

「何もフォローになってないです!!!」

「そんなことより、とりあえず止まってくれない? そろそろ走り疲れたんだけど」

「私の方が走り疲れてますからっ!」

「じゃあ、止まってくれれば良くない?」

分かっている、このまま逃げ続けてもどうにもならないことも。

それでも、まだ気持ちが整理出来ていないのだ。






「このまま明日には宮坂くんの制服を隠れて着ようとした変態って噂になるんだー!!!」





「別に噂にしないけど。ていうか、噂じゃなくて事実だし」





「うわー! 宮坂くんが辛辣すぎるー!!!」





「でも、俺のこと好きなんでしょ? 隠れて俺の制服着てみるくらい」





「そうだけどー!!!」





私が逃げているせいで無駄に距離があるから、この意味不明な会話を割と大声でしていることになる。

幸い校舎に生徒が少なくて助かったが、そろそろ止まらないと本格的にまずい。