つかまえた、ちょうだい。

高校二年生、石山 日乃花(ひのか)






私は、今まさに逃走している。






「校内でどれだけ走っても、いつか捕まると思うよ。石山さん、アホなの?」






追いかけてくるのは、我が高校の生徒会長、宮坂 翔斗(しょうと)




「だって、ここで捕まったら私の人生終わるもん!」


「終わるかは分からないけど、とりあえず俺の上着返してくれない?」




そう。私は生徒会室に置かれていた宮坂くんの制服を、宮坂くんの目の前で奪って追われている。