契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 周囲の人がザワザワと騒ぎ出した。

「白川社長、昼間のことをバラされたくなければ、この場をおさめてよ」
 緋色さんの耳元に口を近づけて陽子が囁くのが聞こえる。
(昼間のことってなんだろう⋯⋯)

「皆様、実は今、私は小笠原陽子さんより恐喝をされています。私は大学の可愛い後輩である森田君をお祝いしたい気持ちがありましたが、彼のことを思うならばこの事実を明かすべきだと思いました。皆様、正面の壁を見てください」

 その瞬間、正面の壁に映像が映し出される。
(緋色さんと陽子。これは緋色さんの仕事場の映像?)