契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

(ほら、やっぱり会ってもらえた)

 社長室に行くと思わず見惚れてしまう程に美しい白川緋色がいた。窓から差し込む光が特別な男を照らしている。精悍な顔立ちに大人の色気がある彼はどこか影がある感じが日陰の初恋の男に似ていた。

「白川社長。ご無沙汰しております。小笠原陽子と申しますが、覚えていらっしゃいますか?」

「以前、パーティーでお会いしましたよね。陽子さんは、妻の日陰と昔から付き合いのある方だと聞きました。今晩の婚約パーティーには日陰と一緒にお祝いに伺わせて頂きますよ」