契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 勇はこの間まで付き合っていた女が、他の男と結婚したというのに落ち着いている。

(この反応は普通じゃない。勇は私側についたように見せて日陰の味方? 勇が日陰を振ったんじゃないの?)

「陽子お嬢様は、本当に日陰が気になってしょうがないんだな。日陰の病気も陽子お嬢様が何かしたんだったりして」

「私が毒でも盛ったとでも思ってるの? 私の趣味は日陰の苦しむところを見るところよ。死んでしまったら楽しみがなくなるじゃない」

「病気を発症させるような秘密の毒を天下の小笠原家なら持ってんじゃないかなとか、少し思っただけ」

 少し思っただけなんて、嘘だ。