契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 俺は彼女の外見ではない何かに恐ろしいほどに惹かれている。

「日陰、ひなたのことについては助かった。正直、あの子の事はこのままではいけないと分かっていたが、自分では現状を変えることができなかった」

 ひなたに関しては俺も逃げていた部分があった。

 発語が遅いことも気になっていたが、それを相談に行く勇気はなかった。1歳半検診で指摘をされても、そのうち話し出すと言い聞かせて検査をしたりはしなかった。

「いいえ、私も手探りで色々やっている状態です。何が正解かは分かりません。ただ、ひなた君のお母さんになれて本当に幸せだなって思いました」

 日陰の笑顔がまた見られた。