契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「ひなた君に障害があったら何か問題がありますか? ひなた君の一生はこれからも続いて行きます。今、彼のためにできることを母親としてしたいだけです。緋色さん、今、私たちの会話の様子もずっとひなた君は聞いていることも忘れないでください」

 緋色さんは無言で、私にひなた君の乳幼児医療証と保険証を手渡してきた。

「君のやりたいようにするといい。俺は仕事に行ってくる」

 そう言って彼は私とひなた君を置いて部屋を出ていってしまった。
(ひなた君に障害があるのか、心を閉ざしているから発語がないのか原因はわからないけれど⋯⋯)

 私は早速、区役所にひなた君の現状について説明をするために電話をした。