契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「そのようなことはしないでください。私たちの目的はひなた君にお母さんという存在を教えることだけですよね」
 彼女が本気で怒っているのが分かって、俺の男として彼女を求める感情が迷惑だということに微かな驚愕と失望を覚えた。
 自分に女性から拒絶される日が来るなんて思ってもみなかった。

「ああ、そうだった。不快だったなら謝ろう。ひなたの母親として親子の思い出を残してあげてくれ」
 取り繕ったような言い訳に自分でも笑いそうになる。