契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「望月さん、自己紹介をしよう。俺は今スカーレットホテルグループの代表取締役社長をしている。2年半前、俺の妻は出産と同時に亡くなった。息子のひなたに母親の死の原因が自分だと知られたくないんだ。君が俺と結婚をして、ひなたの母親になってくれないか? まだ、2歳半の子供だ。君を実の母親だと思って懐くだろう」

 俺は自分の口が勝手に動いていることに気がついた。
 このようなことは初めてで、戸惑ってしまう。

 そして、俺の言葉に慌てて秘書が婚姻届を取りに行ったようだった。
(俺は今ほとんど面識のない女性にプロポーズをしている⋯⋯俺だってこんな事をいうつもりはなかった)