契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 私は森田さんが、私に余命宣告をした医師に会う時は同行すると言ってくれていたことを思い出した。

「その件は大丈夫です。ただの変態ストーカー医師の犯行で、余命宣告は嘘でした。私、生きられます」
 森田さんはベッドに浅く腰かけ、頭を抱えながら頷いた。

「そっか⋯⋯じゃあ、もっと生きられるように確実に小笠原陽子を排除しないとね」

 ふと、顔を上げた森田さんは以前のような獲物を狙うような目をしていない。
(彼も、いとこと結婚なんて本当は嫌だよね)

 私は、彼に森田食品と小笠原製薬のやっていることについて内部告発してもらう為、説得をしようと思った。