契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 俺の心は一気に嫉妬心に侵食されはじめた。
 今の言葉は、彼女は川瀬勇にウェディングドレス姿を見て欲しかったと言っているように聞こえる。

「そうだ! 緋色さん、改めてお礼を言わせてください。勇をスカーレットホテルに就職させて頂いてありがとうございます。緋色さんがいなかったら、私のせいで彼の人生がめちゃくちゃになる所でした」

 日陰は俺がいつもどれだけ彼女の周りの男に嫉妬しているか分かっていない。
 特に彼女の為には命も捧げそうな川瀬勇の名を、彼女から聞くたびに心が嫉妬の炎で焼き焦げそうだ。

「どうして、日陰が彼のお礼を夫の俺に言うんだ?」