契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「森田蓮は森田食品の次期社長だから、当然そういうコアな事情は知っていると思うが」

「彼は女好きで困った人だとは思いますが、そんな悪い事をする人ではありません。彼は彼の父親とは明らかに違います」
 彼女は身を挺して守られたから、彼のことを信用しているのだろうか。

「緋色さん怒らないで聞いてくれますか?」
 日陰が意を決して尋ねてくる様に息を呑んだ。

「怒られるような事をしたのか? 怒らないから言って」
 俺が彼女を怒るなんて事はありえない、でも、彼女は俺を嫉妬させるようなことを言う気がした。