契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「白川緋色様、生憎の荒天ですので今日のフライトはキャンセルになります」

 2年半前、息子のひなたの出産と共に妻が死んだ。
 母親同士が親友で妻の美咲とは兄妹のように育っていて、将来結婚することは既定路線だった。
 母体が死ぬことは滅多にないが、出産にリスクはつきものだと慰められた。

「今すぐ帰りたいんだ。なんとかしろ」

 美咲が子供にアメリカ国籍を与えたいと希望した上に、リゾートでゆっくりしたいと言ったのでハワイで出産した。

 そのように出産をイベントのように捉えていたから、神様からバチがあったったのだろうか。