契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 ホテルのウェディングプロポーションと称してマスコミを呼び俺と盛大な結婚式を挙げれば、彼女は小笠原社長の娘から白川緋色の妻と認識されるようになるかもしれない。

 そして、彼女の父親として小笠原社長ではなく望月健太を列席して貰えばベストだ。

 日陰を守る為には、彼女を狙う小笠原の人間から引き離すのが最善だ。

「君はそれで良いのか?」
気がつけば声に出したそれは、俺らしくない問いかけだった。
 俺は彼の日陰への深い愛情が怖い。

「当たり前じゃないですか。俺も日陰のウェディングドレス姿見たいです。綺麗なんだろうな⋯⋯」