契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「優しい方ですね、白川社長は。私、お母さんになるのが夢だったんです。だから、社長は私の夢も叶えてくれることになります。ひなた君のお母さんになれる機会を与えてくれてありがとうございます」

 私の言葉に気まずそうに、白川社長が婚姻届を出して来た。
 私が婚姻届に自分の名前を記入するのは2度目だ。
 1度目は恋人であった勇と結婚しようと3週間前に記入をした。

 私の部屋で勇と2人で婚姻届に署名した後、会社で受けた検診で問題点が見つかったとの連絡を受けた。
 その連絡を受けた時から、あの記入済みの婚姻届の行方を見ていない。