契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

(えっと、あなたを庇って気を失う程出血したんですけど⋯⋯)

 はっきり言って味わったことのないような痛みを今も抱えている。

 心配そうな顔で俺を見つめていた日陰さんは、お迎えの時間には最優先のひなた君を迎えに行ったのだろう。
 その後、意識不明の俺に子連れで付き添っていたということだ。

「お兄ちゃん、痛みはどお? 大丈夫?」
日陰さんが俺の顔を覗き込みながら言ってくる。
(唐突な彼女のお兄ちゃん呼びに吹き出しそうになるが、痛みが走った)

「大丈夫に決まってる!」
 ここで大丈夫じゃ無いとは絶対に言えない。

「良かったね。ママ。お背中痛いのお兄ちゃん治ったって」