契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 ただ純粋に私を慕ってくれる、ひなた君だ。

「血も繋がってないのに⋯⋯いくら尽くしてもその子からの親孝行はないよ」

 バカにしたように笑って言ってきた言葉は、彼の本質を示しているようだった。

「私はただ勝手にひなたを愛おしく思っているだけです。親孝行とかお返しなんていりません」
 ひなたが盲目的に私を慕ってくる愛しい姿が脳裏に浮かんだ。

 余命いくばくもないと思った時に、欲しかったのは愛してくれる相手ではなく愛せる相手だった。

「全然似てねー! 似てなさすぎ! 本当に見た目は似てるのに須藤玲香とは中身が全然違うんだな」

 森田蓮の言葉は意外だった。