契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

(森田蓮⋯⋯なんで、こんなところにいるの? もしかして彼も綾野先輩のように陽子の命令で私を拉致しようとしている?)
 森田蓮の存在を無視して、幼稚園にひなたを預ける。

「行ってきます。ママ」
「ひなた行ってらっしゃい」

 このままダッシュで駅まで行って、病院に向かおうと思い私は蹄を返した。
(もう、拉致されたり怖い目にあうのは嫌)

 森田蓮の横を走って通り過ぎようとした時、思いっきり腰に手を回され米俵のように担がれた。

「やめてください」
 誘拐されそうだと叫ぼうとした時、彼が口を手で塞いできて車に乗せられる。
(私、身長があるから結構重いのに、この人⋯⋯力があり過ぎる)