契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

ベッドに寝かされ、顔中にキスの雨が降ってくる。

 先程のキスも私が知っているものとは、かなり違っていた。
(何だか、すごくドキドキして緊張する⋯⋯ちょっと、怖いかも)

「日陰、愛している」

 息を切らしながら私に告げてくる色っぽい緋色さんに胸が高鳴る。

「緋色さん、私も⋯⋯」
 そう言いかけた時に遠くで声がした。

「ママー! トイレ」
「緋色さん、ひなたがトイレみたいなので失礼します。とうとう、ひなたは夜にトイレと言って起きられるようになったんですね」

 ひなたは夜は1回も起きない。

 今日はトイレに行きたくて起きたのだろう。