契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

(しっかりしなきゃ、残された時間は少ないかもしれないんだから⋯⋯)

 余命が1年しかない難病ではない可能性が高いと分かったはずなのに、この幸せが長くは続かない不安に包まれている。

 実は長い間、毒を盛られていて検診の結果で病気が新たに見つかるかもしれない。
 それに、私を拉致した日の陽子の尋常ではない目つきを見ると、私を殺すことを諦めていない気がする。

(小笠原夫人だって私を恨んでいるだろうし、小笠原社長も私をどうするつもりか分からない)

 食事をして、ひなたを寝かしつけて気が付くと緋色さんとリビングで2人きりになっていた。

「日陰、何かあったのか? 泣きそうな顔をしている」