契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 初恋の綾野先輩には裏切られたし、勇には裏切っていたのかも分からない愛され方をしていた。

(男の人は何を考えているか分からない。好きになって傷つくのはもう嫌だ)

「じゃあ、俺のやり方で行くよ。君を俺のものにしたいのは本当だ。俺のものになって、日陰さん」

 私の頬を包み込み、森田蓮の顔が近づいて来る。

 あの音声データを聞いて、私の好みは強引なタイプだとでも考えたのだろうか。

 だとしたら、それは間違いだという訂正情報も流したいと思った。