契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

(あれが作り話で、緋色さんが初めから財産目当てで私に近づいたなんて可能性もあるの?)

「日陰、白川社長と離婚して森田君と一緒になりなさい。私はお前の幸せを望んでいる。利用されて不幸になることは望んでいない」

「私に指図しないでください。私はあなたを父親とは思っていません」

 小笠原社長の全てが不快だ。

 彼が私の父親だなんて信じられない。
(離婚しろ? 森田と一緒になれ? 森田って誰よ)

 突然、車を降ろされて庭園みたいな場所にいたのは森田蓮だった。

「蓮君、日陰は色々あってナーバスになっているようだから宜しく頼むよ」

 遊び人で有名な陽子の元婚約者だ。