契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 私は陽子と付き合い生活が派手に変わっていく綾野先輩を見て軽蔑した。

 おそらく、小笠原家に生活や就職の経済的面まで面倒を見てもらったのだろう。

 私は席から立ち上がり、店の外に出ようとした。
(もう、彼と話すことなんて何もないわ⋯⋯)

 彼が立ち去ろうとする私の進路を塞いで、無理やり抱きしめてくる。

「日陰、怒っても綺麗だな。白川社長となんて別れろよ」
 私は思いっきり綾野先輩の股間を蹴り上げ、彼が蹲っている間に逃げ出そうとするとした。
 すると、扉から陽子と数人の男たちが入ってきた。

「何? 何なの?」