契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 思い出しても嫌な記憶で、気分が悪くなる。

 「好き」だとか「愛している」なんて言葉に何の意味もなく、力もなかったと思い失望した苦い思い出。

 私が綾野先輩と思いを通じ合わせて付き合ったのは1ヶ月程度。

 周囲も公認のカップルのように祝福されて、毎日一緒に登下校したりした。

 1ヶ月間は夢のように楽しかったが、唐突に彼に「陽子が好きになった」と言われ振られた。

 私は自分が惨めになるのが嫌で笑って2人を祝福した。

「心はずっと泣いているだろう」と言ってずっと私を慰めてくれたのは勇だった。

「ずっと後悔してたよ。俺は日陰のことを忘れた日は1日もなかった」