契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「そうだよ。お父さんが他の女と作った子だって私を連れてきたら、そう思うでしょ。他で子作りして来てなんて、本心じゃないってわからないの?」

「そんな言葉の裏までわかんねーよ。はっきり本音を言ってくれなきゃ」
「言葉の裏ってほど裏じゃないから。ちゃんとよくお母さんを見ていれば本音は透けていたはずだから。早くお母さんを迎えに行って」

 私の言葉に父は頷くと、札幌へと旅立って行った。

♢♢♢

「日陰は結構激しい性格をしてたんだな。何だか新鮮だった⋯⋯」
 送迎車に乗り、緋色さんが私の頭を楽しそうに撫でてくる。