契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 綾野先輩は家族を支えながらバイトをし、研究職になるために勉学に勤しむ苦学生だった。
(まさに日陰の理想の男だったのにな⋯⋯)

 綾野先輩が日陰に惚れたのも必然だった。
 というより男は一度は日陰に惚れるのではないかと言う程、彼女は美しかった。

 美しく優秀な日陰に恋をされて、綾野先輩も日陰と恋に落ちた。
 優秀で人目を惹く2人は学内で有名なカップルになった。

 日陰はいつも愛想笑いを浮かべているところがあったけれど先輩の前では、心から幸せそうに笑っていた。

 彼女を不幸にすることに執着する陽子が、そんな2人の関係を許容できる訳がなかった。