契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 緋色さんが頭をポンポンしてくれてホッとする。

「緋色さん、私と結婚したことを後悔していませんか?」
 勇が陽子に私の家庭事情が複雑だから二の足を踏んでいたと言っていたのを思い出した。

(私と結婚したことで、緋色さんがしなくて良い苦労をしたのは明らかだわ」

「後悔どころか、あの時プロポーズして本当に良かったと思っているぞ。日陰は思っていた以上にひなたにとって良い母親だ。あとは、俺のことを好きになってくれればこれ以上にない程嬉しい」

 緋色さんが微笑みながら言ってくれる言葉に安心した。
 私はもう好きになりかけていると言いたいけれど、何だか怖い。