契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

「緋色さん。私、生きてひなたの母親としての人生と、あなたの妻としての人生を送りたいです」

「急に殺し文句を言ってくるな。抑えがきかなくなりそうだ」
「抑えてください。病院ですよ。そういうのは家でしてくださいね」

 また、私に迫ろうとしてくる緋色さんを制する。
 生きられるかもしれないと思うと私の男性にときめく気持ちも完全に戻って来たようだ。
(こんな気持ちは初恋の綾野先輩にときめいた以来かも知れない⋯⋯ひなたのお母さんになれる上に、緋色さんを好きになれたら本当に幸せだわ)

「じゃあ、今から北海道に行くぞ。初めての家族旅行だな」

 望月加奈は札幌にいる。