契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 それでも彼のような男から好意を向けられて、一緒のベッドで寝てときめかない程私は錆びていなかったようだ。

「好きです」なんて幼い告白をしてしまって、改めて恥ずかしくなった私はシーツを頭まで被った。

 その後、シーツの上から緋色さんがキスして来たのがわかったけれど私は寝たふりを決め込んだ。

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「昨日の婚約パーティーの件、全くニュースになっていないんですね」

「圧力がかかったんだろうな。小笠原製薬にとっても、森田食品にとってもプラスのネタじゃないしな」

 私はインターネットでリアルタイム検索をかけるが、昨日のことについてネットに呟いたりしている列席者もいない。