契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 しかし、彼女に少しでも俺の気持ちを知って欲しかった。

「えっ? どういうことですか?」
「実は2年半ほど前にハワイから帰国する機内で会っている。そこでひなたを抱っこして泣き止ませてくれた君に一目惚れした」

「奥様を失ってすぐのことですか?」
「節操がないと言いたいのか? 俺にとって美咲は妹みたいなものだった。恋に落ちた相手を失ったというより、ずっと一緒だった家族を失った気持ちだったんだ。このままひなたと共に死んでしまいたいと思うくらい辛かった」