契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜

 すかさず注意する緋色さんがお父さんの顔をしている。

 このような家族団欒の幸せな時間を過ごしてしまうと、死ぬのが怖くなってしまう。

「ねえ、ひなた。今日はパパとママと一緒に寝ようか」
 私はひなたに提案してみた。

 ひなたは赤ちゃんの頃から1人部屋で寝ているらしい。
 しかし、私は親子で川の字で眠るのに憧れていた。
 それに時間がないと思うと、少しでもひなたと一緒にいたいと思ってしまう。

「えっ?」
 驚いた顔をして私を見てくる緋色さんの事を、本当は私に何かする気だったのではないかと疑ってしまった。